ゲームセンターCXはなぜ面白かったのか?なぜ面白くなくなったのか?

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 CXで放送中の「ゲームセンターCX」。よゐこ有野晋哉扮する有野課長が1本のレトロゲームを1日(ないし2日)でクリアを目指す番組です。他にも合間にゲームセンターに行ったりゲームに関連したミニコーナーがあるなど、1時間まるまるゲームに関するあらゆることをやっていたりもしています。

 そんなゲームセンターCX、もう10年以上続く長寿番組なのですが、回を重ねるにつれて面白くなくなっていっているとの声が多いように見受けられます。それは大ファンで毎回欠かさずチェックしている僕もそう思います。しかし、放送の内容自体はシーズン2以降からほぼスタイルを変えずに続いています。ではなぜつまらなく感じるのか?実際につまらなくなっているのか?なぜつまらないのか?などなど、ふわっとした感じで書いていきたいと思います。

 シーズン2以降からゲームを完全クリアするまで頑張るコーナー"有野の挑戦"がはじまりました。これが番組の肝であり一番の長尺で、放送時間の8割は"有野の挑戦"が行われています。

 有野課長のゲームの腕前は開始当初から腕前はほぼ変わっておらず、ファミコンの難関アクションゲームであれば10時間以上かけてようやくクリアできるくらい絶妙な腕前をされています。なので自然と番組が成立するための撮れ高がたくさん出来ますし、最初から最後まで綱渡りを見せられているかのようにドキドキハラハラした場面が今も変わらずあります。

 その「緊張」の部分がシーズン2開始当初は強く見られていましたし、合間にある有野課長の雑なプレイやADとの自然体な絡みのある「緩和」が絶妙にあり、撮っている部屋もただの狭い一室というなんともいえないアングラ感が、普段ゲームをプレイするユーザー達を視聴者にさせたのだと思うのです。

 しかしそのゲームセンターCXならではの絶妙な空気感は徐々に崩れていきます。ディレクターが交代していくにつれ、ドキュメンタリーな部分が薄れバラエティのノリが強くなりはじめます。開始当初からのファンである僕からすると、真剣にゲームに取り組んでもらいつつ、ADと友達のように接しながらクリアする姿というのが、RPGでいうところの勇者と仲間vs魔王という構図にように感じられていたのですが、ここ最近はただゲームをプレイしつつ合間に和気藹々とした現場がうつるというだけの光景になりつつあります。

 まぁこのあたりはゲームセンターCXに何を望む人が多いのか?という事や、時代が変わってきた事もありますし、長時間見せられるほどボリュームのあるゲームが出尽くしてきたというのもあるのでしょう。番組としても以前と同じように撮るだけでなく、現場が変わってきた事にも合わせて番組に変化を与えて進化をさせようという試みもあるのかもしれません。

 しかし、つまらなくなってきているという事実に変わりはありません。今のほうが昔より面白いという人はなかなかいないのではないでしょうか。DVD-BOXの売上も落ちてきていますし、年に何度かある大きなイベントも徐々に縮小化しつつあるように思われます。

 まぁどの番組にも終わりはありますし、たくさんあるとはいえ限られているゲームソフトというネタをどういじっていくかを考えれば面白さが薄まっていくのもわかりますが、せめて番組のスタイルは開始当初に戻ってもらいたいです。今の現場の雰囲気はあまりにも明るすぎる気がします。

 

 その他、ミニコーナーやゲームセンターロケの名物コーナー"たまに行くならこんなゲームセンター"は安定して面白いと思います。ミニコーナーは残念ながら当たりハズレがありますけども、個人的にはどのコーナーも良い息抜きになって好きです。

 "有野の挑戦"内ではともかく、それ以外のコーナーで有野課長がスタッフや素人と絡むシーンは非常に癒やされます。それ故、余計に"有野の挑戦"はそのミニコーナーの「緩和」を受けての「緊張」を強くしてもらいたいと重ねて記しておきます。

 

 色々書きましたが、僕はゲームセンターCXは今も変わらず好きです。今後も末永く続くことを祈っております。