ドラマ「光のお父さん」観たよ

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 FINAL FANTASY IVを題材にテレビドラマ化した「光のお父さん」。元は一般の方のblogで連載していたSS日記だそうで、原作を少し見た限りでは、話の大本は同じでありつつテレビドラマ向けにエンディングや登場人物や展開を変え、日常パートを追加したという感じでした。

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 ドラマの主人公役は千葉雄大さん。シュッとした中性的なイケメン俳優で、演技としてはコメディ寄り。ドラマの作りとしても感動的なシーンが多く印象深いが基本的にはコメディ要素が強く、演技に違和感はありませんでした。

 ドラマの脇もしっかり固まっていて、お父さん役が大杉漣さんだったり、主人公の会社の同僚OLが馬場ふみかさんだったり、ちゃんと要素を押さえてしっかりしたドラマ作りをしたいという心構えが配役から垣間見えました。

 FINAL FANTASY IVが題材ではありますが、あまり知らなくても十分楽しめると思います。むしろFINAL FANTASY IV目当てに見ると少し肩透かしを食らう面があるかもしれません。このドラマの本筋は、あくまでゲームは脇であり、家族愛がテーマです。間口は一見狭く感じますけど、人を選ばないドラマ作りになっています。

 ドラマは1話25分程度で、最終回も8話までと短く、観るハードルはきわめて低いです。それでも最初から最後まで結構丁寧に作ってあり、話のテンポもちょうどよく、25分が短くも長くも感じず、ちょうどいい感じで、空き時間に少し観る程度で十分に楽しめるかと思います。

 最後まで観ても後悔なく素直に観れたので満足ではあるんですが、やはり25分で全8話とあって内容は少し薄いかなと感じました。原作のSSのほうが内容がありますし、ゲームのほうに興味があるなら原作のほうを読むといいかと思います。テレビドラマ版はゲームパートよりも主人公の会社の話だったり父親にまつわる話だったり、ゲーム画面が出てくるのは25分のうち3分くらいではないでしょうか。その分、ゲームパートを集中して観れたりと、ウルトラマンが怪獣と戦うシーンみたく、むしろ短いくらいが良いんだとも思いますが。

 このドラマのターゲットは、親子関係がうまくいっていない方、会社で悩んでいる方などなど、基本的には日常生活がうまくいっていない人向けだと思います。素直に今を楽しめている人にはあまり共感しないかもしれません。今はNetflixで配信されているので、加入されている方で興味あれば観てみてはいかがでしょうか?そこそこオススメです!

「つよきす」ファンは「辻堂さんの純愛ロード」をプレイすべきか?

 ツンデレゲーの金字塔「つよきす」の原作・シナリオを担当したタカヒロさん、「つよきす3学期」のシナリオを担当したさかき傘さんがタッグを組んで制作された「辻堂さんの純愛ロード」。キャラや舞台設定のみタカヒロさんが考え、シナリオはさかき傘さんが担当しています。

 僕はつよきす3学期」の面白さが異常だと思うのでそれに次ぐくらいのものなら良いなと思って購入しましたが、「つよきす」や「つよきす3学期」のようにラブコメのコメディ要素がものすごく強いものではなく、明るく楽しい雰囲気のあるラブコメで、「つよきすNEXT」に近い印象でした。

 攻略可能キャラは、メインヒロインである辻堂愛、片瀬恋奈、腰越マキの3人。全員が物語の舞台である湘南の3大ヤンキーに位置しており、性格も三者三様で、物語も三者三様でうまく分かれていました。辻堂愛は純愛でバカップルな感じで、片瀬恋奈ツンデレキャラで周りのサブキャラも巻き込んだストーリー重視の展開があり、腰越マキはエロ重視。あとおまけ要素として主人公の姉・冴子も攻略でき、これはシスコンブラコンの甘々な話タカヒロの代表作である「つよきす」や「姉しよ」のファンをこちらに呼び込みつつ新しい事への挑戦を――という目論見があったのかなぁなんて考えてしまう攻略キャラのラインナップに感じました。

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左から順に片瀬恋奈、辻堂愛、腰越マキ

 一キャラずつ感想を言いたいところではあるんですが、辻堂愛と腰越マキと冴子はあまり印象に残りませんでした。片瀬恋奈は個人的にシナリオがかなり良くて引き込まれました。前半は片瀬恋奈と同じ組の人たちとの和気藹々な話で、笑うというより癒されたんですけども、後半にはシリアスな展開になり、これからどうなるんだろうとドキドキしながらじっくりテキストを追って読んでしまいました。「つよきすNEXT」の龍鳴祭ルートや「つよきすFESTIVAL」の霧夜勝気ルートまではいきませんが、それに劣らないくらい楽しかったです。

 プレイ時間はオートで流したり起動するだけで何もしなかったりでしたが、色々なところで見るプレイ時間の中央値である40時間の倍以上はプレイしていた気がします。それだけ楽しかったというより、ただただ長かった。印象としてはまずそれが一番です。ゲームを遊ぶというより、寝る前にお風呂に入るみたいに習慣としてオートプレイしてたような感じでした。

 というわけで、「つよきす」ファンはこのゲームを無理して買う必要はないと思います。さかき傘さんの雰囲気はモロに出てるので「つよきすNEXT」みたいな楽しい雰囲気のラブコメが好きならやっていいかもしれません。でも満足度でいうと「つよきすNEXT」のほうが圧倒的に良かったです。改めてつよきすシリーズって本当に偉大だなあと感じるゲームでした。

ファイアーエムブレムヒーローズは今後どこへ向かっていくのか

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 任天堂が出している無料プレイ&アイテム課金制のスマホゲーム「ファイアーエムブレムヒーローズ」(以下、FEH)。配信開始日からずっとプレイしてきて、ついこないだ、インフレの気配やステージの難易度が上がりすぎて頭脳もお金も少し足りない僕にはついていけなくなり、やめました。

 ゲームとしてはかなり面白く仕上がっていて、無課金者でもキャラの配置やスキルを工夫すれば難易度の高いステージも攻略できるようになっており、攻略できた時の達成感もひとしおです。逆に最強キャラに最強スキル盛り盛りの重課金パーティーで高難易度ステージを楽勝プレイするのもなかな

か良いものです。そういったシミュレーションゲームとして色んな楽しみ方をさせてくれる――さすがシミュレーションゲームを作り続けたインテリジェントシステムズが開発を手がけているだけあるなと思います。

 僕は別に良いと思うんですけど、人気キャラのイラストが下手だったり原作再現をしていないなどと言われる事が結構あります。エリウッド、アイク、ソフィーヤあたりが特に言われがちですが、これらのキャラを担当したイラストレーターはその後ほとんど新規キャラのイラストを描いていません。逆に人気のあるイラストレーター(アマガイタローさん、cuboonさんなど)は優秀なキャラを担当するように変わってきています。こういった、良い意見も悪い意見も取り入れて反映してくれますしそのスピードがかなり速いです。こういったところも良いところです。

 さらに、スマホゲームだと課金を煽るためにそれまでのキャラの上位互換を次々と出したり、確率を絞ったりすると思うのですが、このゲームはそれの反対に近いといいますか、インフレはゲームシステムをユーザーがうまく使いだした点もあって徐々にしてきていますが、あくまでゆるやかなインフレであり、普通にプレイする分にはまだ対処できる段階である程度に抑えてありますし、FEHの最高ランクである☆5排出率は他のスマホゲームと比べても比較的優秀な3.0%ですし、☆5が引けなければどんどん確率が上昇し、ある程度まで達すると100%にまで達します

 

そりゃ廃課金者が何人も生まれるわと言わんばかりの排出率の数々。

 

 まぁそんな感じで、無課金でも十分に遊べるように配慮してあるFEHなんですけども。ついこの間、「大いなる英雄たち」というガチャが配信開始され、今までのインフレはなんだったのかというくらい急に階段を1つ飛ばしどころか2つ、3つほど上がるほどのインフレを起こしました。ステータス値は今までと変わらないのですが、下がったステータスや上がったステータスの長所を見事に活かすような固定スキルや専用スキルがたくさんあるわけです。そういうキャラが4体も。まぁ人気投票があって選ばれたキャラですから、それらのキャラに愛情を持って使ってもらいたいという意志もこもっていると思うのですが、このゲームの肝の1つであるオンラインを介したCPU対戦(闘技場)ではこれらの4キャラしか見ないくらいゲーム内にワラワラとあふれる気がします。

 

イラスト担当者はファイアーエムブレムシリーズでゲームや漫画を描かれた方々。

 

 まぁこのガチャも排出率は変わらず3.0%ですし、しかも今回は4キャラのうち1キャラを任意で選択して貰えるという、ユーザーの課金欲をわざわざ削ぐような事をしました。FEH運営側は、強すぎて批判がくるだろうと思い、それを避けるためにみんなに1キャラずつ配ってキャラを使用してもらうことで批判から逃れようという事も考えたのでしょうか。まぁ、皆さん喜んでるようですし良いと思うのですが。

 僕はこの英雄総選挙ガチャでインフレの階段を一気に2段、3段と上がった事もあり、今後追加されるキャラもこれくらいではないと思いますが優秀なスキルを持ったキャラがたくさん現れると思います。そしてまた何か意見が出ればそれを打ち消すようなスキルを出す――基本、FEHはこの繰り返しになる気がします。それでバランスを取って、既存のユーザーを離さないようにしつつ、新規ユーザー向けに年に数回☆5の排出率を5%に釣り上げる――という流れになるのではないでしょうか。

 そうやってFEH運営にいいようにお金と時間を巻き上げられ楽しんでしまうというのはどうなんだと思ってやめてしまいましたが、基本的にユーザーフレンドリーな運営だと思いますし、それまでコンシューマで優秀なゲームをいくつも生み出してきた開発社ですから、今まで通り「期待と裏切り」をうまくやってくれると思います。僕はコンシューマがあまりにも優秀なことに気付いたのでやることはないですが、お金を出さなくても楽しめて、空き時間に少しやってもいいしガッツリやってもいいというのも良い点だと思うので、スマホゲームをやりたいけど何をすればいいのか悩んでいる方にはオススメです。